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 世界の競馬マスター----------------------------------------------------------

世界の競馬を築いた生産者、馬主、調教師、騎手、競走馬、種牡馬などを紹介します。
ここでは、彼らのことを「マスター=達人」と呼ぶことにします。
(文中敬称略)

W・MASTER000
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■競馬「簡単」始まり略史

「世界の競馬マスター」を紹介する前に、競馬の歴史について簡単に触れたいと思います。

サラブレッドの歴史は17世紀に始まります。当時のヨーロッパ各国が軍馬の改良を目的としてアジアから優秀な純血のアラブ馬を輸入しました。輸入されたアラブ馬を種牡馬とし、ヨーロッパ在来の繁殖牝馬と交配し、馬の能力比較のために競馬が始まったといわれます。
こうして優秀な能力を持つ馬を残す「血の改良」の結果、サラブレッド種が生み出されました。

特にイギリスでは、他のヨーロッパ各国のような「軍馬としての血の改良」ではなく、「競走馬としての血の改良」が盛んになり、競馬の先進国への道を歩むこととなります。


以下に「競馬の誕生」に影響力を与えた種牡馬と繁殖牝馬についてお話します。
今回は、「世界の競馬マスター」の前奏です。

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■3大始祖

現在のサラブレッドの父系を溯ると3頭のアラブ馬にたどり着きます。

17世紀のヨーロッパで、中東産のアラブ馬とヨーロッパ在来の牝馬を交配したのがサラブレッドの始まりといわれています。
当時輸入されたアラブ馬のなかで父系として現在まで残っているのは、3頭の系統のみです。

 ダーレーアラビアン(DARLEY ARABIAN)
 バイアリーターク(BYERLEY TURK)
 ゴドルフィンアラビアン(GODOLPHIN ARABIAN)

この3頭は、「3大始祖」と呼ばれています。


この3大始祖による血統の淘汰に最後まで抵抗を続けたのが、現在まで芦毛の遺伝子を伝える始祖となったといわれる2頭の芦毛馬です。

 オルコックアラビアン(ALCOCK ARABIAN)
 ダーシーズホワイトターク(DARCY'S WHITE TURK)

特にオルコックアラビアンはその仔クラブ(CRAB)がイギリスでリーディングサイアーとなり、直系からは、3大始祖以外では唯一の英ダービー馬エイムウェル(AIMWELL)出す成功をしました。

しかし、この2頭の血統は、18世紀に3大始祖からでた根幹種牡馬との「血の争い」で衰退し、19世紀に入ると直系の父系としては断絶しました。

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■根幹種牡馬

18世紀中ごろに「3大始祖」の各系統から現在のサラブレッドに大きな影響力を与えている根幹種牡馬が出ます。

  エクリプス(ECLIPSE) ←ダーレーアラビアン
  ヘロド(HEROD) ←バイアリーターク
  マッチェム(MATCHEM) ←ゴドルフィンアラビアン

根幹種牡馬を各系統ごとに見ていきましょう。

 「エクリプス系」

現在のサラブレッドの90パーセント以上がエクリプス系といわれています。
現在、世界の競馬を席捲しているノーザンダンサー系、へイルトゥリーズン系、ミスタープロスペクター系は、全てエクリプス系です。

現在、日本の競馬に革命を起こしている大種牡馬・サンデーサイレンスもヘイローからへイルトゥリーズン、そしてロイヤルチャージャー、ネアルコから代へ経てエクリプスへ溯ります。

繁栄を極めている系統らしく、セントサイモン、リボー、ネアルコ、ナスルーラ、ロイヤルチャージャー、ハイペリオン、ネイティブダンサー、ブランドフォードなど数多くの後世に影響力を残す系統を出しています。

ちなみに日本競馬における3冠馬6頭のうちシンボリルドルフを除く5頭がエクリプス系です。(2005年現在)

エクリプス系については、別の機会に改めて紙面を割いてお話したいと思います。

 「ヘロド系」

ヘロドとその直仔のハイフライヤーにより、一時期大成功をしたヘロド系は、後世の大種牡馬・セントサイモン同様、「血の飽和」により衰退し、現在ではサラブレッド全体の10パーセント以下となっています。

ヘロドの直仔・ハイフライヤーは、イギリスで13回リーディングサイヤーとなり、2004年にサドラーズウェルズに破られるまでの最多記録を保持した大種牡馬です。

ヘロド系のザテトラークは、「芦毛中興の祖」ともいわれ、日本では、セフトを通じて、日本ダービーを無敗で制した17日後に急逝した「幻の馬」トキノミノルを出しましたが、現在この父系は途絶えています。

現在のヘロド系を支えているのは、トウルビヨン系で、日本ではマイバブーからパーソロンを通じて、メジロアサマ、メジロティターン、メジロマックイーンの3代の天皇賞馬と皇帝・シンボリルドルフから帝王・トウカイテイオーの系統へ引き継がれています。
パーソロンからは日本ダービー馬・サクラショウリを通じて皐月賞と菊花賞を勝ったサクラスターオーに注目していたのですが、レース中の故障で命を絶たれてしまいました。
また、海外で私が注目するリュティエ系もトウルビヨンからクラリオン、クレイロンを通じて凱旋門賞馬・サガスなどを出しています。

さらに19世紀のアメリカで16回リーディングサイヤーとなった大種牡馬・レキシントンも第1回英ダービーを制したダイオメドを通じ、フロリゼル、ヘロドへ溯ります。

 「マッチェム系」

マッチェム系は、世界の競馬史上最初の3冠馬・ウエストオーストラリアンを通じて、イギリスでハリーオン、アメリカで米3冠馬・マンノウォーに引き継がれました。現在のサラブレッド全体の1パーセント程度で最も少数勢力の系統です。

ハリーオン系は、当時無敗の3冠馬であったニジンスキーを凱旋門賞で下したササフラを出しています
が、父系としては、ほとんど衰退しています。

マンノウォーは、自身と同じ米3冠馬・ウォーアドミラルなどを出し、マンノウォー、ウォーアドミラルは種牡馬としても大成功しましたが、やがて父系は衰退し、現在は細々と続いています。
映画にもなったウォーアドミラルのライバル・シービスケットもマンノウォーの直仔です。

日本でも古くは持ち込み馬で競走馬としては不出走ながら種牡馬として大成功した月友がマンノウォーの直仔であり、天馬・トウショウボーイを日本ダービーで下したクライムカイザーもヴェンチアを通じてマンノウォーへ溯ります。

また新しいところでは、史上初めてブリーダーズカップクラシックを連覇したティズナウもマンノウォーに溯ります。

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■根幹繁殖牝馬

父系をサイヤーラインと呼ぶのに対し、母系は牝系、ファミリーラインと呼びます。

現在の繁殖牝馬の牝系(ファミリーライン)を溯ると、43頭の繁殖牝馬にたどり着きます。

血統書には、43頭の繁殖牝馬のF1からF43までのファミリーナンバーがナンバリングされ、繁殖牝馬の牝系がわかるようになっています。

43頭の繁殖牝馬は、根幹牝馬とよばれています。


ドイツでは、古くから「系統繁殖」という牝系を重視した生産方式で独自の成功を収めており、世界的オーナーブリーダーのアガ・カーン殿下もドイツの「系統繁殖」を取り入れて牝系の重要性が再注目されています。

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当ホームページの内容は、私の知識と記憶をベースに、各種の参考資料で内容の肉付けと裏付けを行い、作成しました。お問い合わせは、メールにてお願いします。
(文中敬称略)


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